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プレニテュード [活字中毒のトモ]


プレニテュード――新しい〈豊かさ〉の経済学

プレニテュード――新しい〈豊かさ〉の経済学

  • 作者: ジュリエット・B.ショア
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2011/11/30
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


沖縄タイムスの広告欄で紹介されていた本で、
「新しい豊かさ」という見出しに惹かれて購入しました。
今後の生活を考える上での参考になるかと思ったのです。
ところが、本が届いてみてびっくり、
この本は素人が興味半分で読むような本ではありませんでした。
参考文献が数十ページにも渡って記されているような、学術書です。
本文のレイアウトも、1 ページ縦書き 2 段のスタイルで、極めて読みにくいです。
なんというか、大学の講義で使われる教科書みたい・・・。

中を見た時点で、買ったことを後悔しましたが
値段が 2,100 円もしたし、もう届いてしまったので、読まざるを得ませんでした。
ええ、読みましたとも。何度もあくびをかみ殺しながら。

まず、プレニテュードってどういう意味なのかというと、
豊かさとか豊富である、ということのようです。
Merriman Webster で検索してみたところ、
「品質や状態が、完全である、いっぱいであること」と書いてありました。
Cambridge も引いてみたのですが、
「そんな言葉、ねーよ」と言われてしまいました。
なんででしょうね?使われている範囲が狭いのかも。

さて今までは、何か欲しいと思ったらお金と引き換えにしなくてはいけませんでしたが
最近では、そういう経済システムに疲れてきた人が多くて
アメリカ国内ですら、徐々に半自給自足の生活にシフトしたり
労働時間を減らして趣味の時間を多く作ったりして
お金では買えない「豊かさ」を求める人が増えてきている、というお話です。
お金が少なくなった分は、自分で野菜を作ったり、
洋服を手作りしたりリサイクルしたりして補いながら
近くに住む人たちと協力して、自分ではできない作業については助けてもらう
そういう暮らし方をする人たちが、現れているそうです。
家も、大きければ大きいほど良い、といった考えは廃れてきていて
小さくても機能的で居心地の良い家に住みたい、と思う人が増えているとか。

・・・アメリカ人、ようやくそのことに気づいたか。

というのが読了後の感想です。
あとは、アメリカの政治を動かしている人たちが、この思考を持って
消費や生産を拡大させることだけに躍起になるのをやめてくれると
TPP とかワケの分からんパートナーシップを提携しなくてもいいんですけど・・・。
もういいじゃないですか、モノをこれ以上買おうとしなくても。

最近刊行された本ですが、日本人が読んでも、あまり目新しいことは書いていないようです。
巻末の著者紹介を見てみると、ジュリエット B. ショアさんは、
ボストン大学で社会学を教えていらっしゃるということで
・・・この本やっぱり大学の教科書向きかもしれないと思いました。

半自給自足の生活、私たちが老人になる頃には一般的になると思います。
日本でも、その頃になれば私たちの親世代が死んで、
土地を易々と相続できると思いますので
一戸建ても楽に立てられると思うし、そこで小さな畑を作ることも可能になります。
というか、そういう生活をしないと、年金だけでは生きていけない社会になっているでしょうね。

わざわざ購入して読まれるのはおススメしません。
どちらかというと、卒論の友ですかね。
こういう、今後の経済のスタイルをお題にして卒論を書いておられる
学生さんにはおススメの本です。
参考文献もたくさん載っていますから
(当然英語のものが多いですが邦訳が出ているものもあります)
本書から別の文献にも、簡単に枝葉を広げることができます。



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