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太宰治の辞書 [活字中毒のトモ]


太宰治の辞書

太宰治の辞書



配達あかずきん」を読んだ時に、
久しぶりに北村 薫さんの「円紫さんと私シリーズ」を読みたくなりました。
2 年前に、このシリーズの最新刊が出たと知って、さっそく Amazon で購入しました。

ところが読み始めるとさっそく違和感がありました。
なんと主人公の「私」はものすごく年を取っていて、既に結婚して子供までいたのです。
新しい話がリリースされなくても、世間と同じだけ年を取る主人公。
こんなパターンもあるんですね。もっと「私」がどのような男性とどうやって出会ったのか
いつ結婚したのか、いつ子供が生まれたのか等読みたいと思っていたのに
肩透かしを食らった気分です。

しかも、このお話はミステリーではありません。
出版社に勤める「私」が、古い時代の文豪が対談で間違ったことを言ったという記憶を頼りに
作品に書かれている言葉の意図をあれこれ推測して
「もしかしたら、思っていたのと違うかもしれない」事実を突き止めようとするお話です。
最初はピエール・ロチから始まって、三島 由紀夫、芥川 竜之介の作品などが登場し
そのあとに太宰 治の作品が出てきます。
「私」は太宰 治が「ロココ」という言葉をどのように解釈していたのかが
ものすごく気になったようで、太宰 治が当時持ち歩いていたと思われる
「掌中新辞典」の中で「ロココ」がどのように説明されていたかを突き止めたくて
多くの人に会い、いくつかの図書館を訪ねてゆきます。

古い文学作品がたくさん引用されていて、読むのに疲れる本でした。
何の本を読んでいるのか、途中で分からなくなりそうなほど
引用が多くて、こんな作品を読みたいのではなかったのに
読むのをやめてしまおうか、と途中で何度も思いました。

日本の近代の文学作品が好きな人なら、もう少し違った感想になるかもしれません。


太宰治の辞書

太宰治の辞書

  • 作者: 北村 薫
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2015/03/31
  • メディア: 単行本



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配達あかずきん―成風堂書店事件メモ [活字中毒のトモ]




東京へ旅行した際に、Kindle Unlimited で借りて持って行きました。
定額だと、普段はあまり購入しないジャンルの本も気軽のダウンロードできて助かります。

主人公は書店に勤めている木下 杏子さん。
お客様のおぼろげな記憶から、お目当ての本を探し当てるのが上手で
きびきびと働くしっかり者です。
ですが、このお話の中で起こるちょっとした事件を解決するのは
書店のアルバイトで、有名大学の法学部に通う、西巻 多絵ちゃん。
彼女は手先が不器用でラッピングもへたくそですが、
杏子さんの集めた情報をもとに、いつも事件を解決してくれます。

本書には 5 つの短編が入っています。

・パンダは囁く
・標野にて君が袖振る
・配達あかずきん
・六冊目のメッセージ
・ディスプレイ・リプレイ

作者の大崎 梢さんは、書店の店員さんだったそうで
書店の中の仕事がとても細かく書かれており、それがリアルさを際立たせています。
だからお話を読んでいても、情景が頭にパッと浮かんできて
自分がよく行く書店では、こんな会話が繰り広げられているかしら?
と想像しながら楽しく読みました。

ミステリなのに、人が死なないところが好きです。
なんとなく、北村 薫さんの、円紫師匠と私が出てくるシリーズに似ている印象だなと思ったら
あとがきで戸川 安宣さんも同じようなことを書いておられたので
同じような印象を持つ人が割と多くいらっしゃるのではないかと思いました。
久しぶりに私シリーズを読みたい・・・と思って調べてみると
なんと 2015 年に 16 年ぶりに最新刊がリリースされていたようです。
それは読まないと・・・とさっそく注文したのでした。届くのが楽しみです。


配達あかずきん―成風堂書店事件メモ (創元推理文庫)

配達あかずきん―成風堂書店事件メモ (創元推理文庫)

  • 作者: 大崎 梢
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2009/03/20
  • メディア: 文庫



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ファミレス【上下 合本版】 [活字中毒のトモ]


ファミレス【上下 合本版】 (角川文庫)

ファミレス【上下 合本版】 (角川文庫)

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
  • 発売日: 2016/05/25
  • メディア: Kindle版


娘の受験に付き添って東京まで出かけたときに、飛行機の中で読もうと思って買いました。
当初は Kindle Unlimited で別の本をいくつか借りようと思っていたのですが
ちょうどいいタイミングでこの本の文庫版の新聞広告を見てしまい、つい・・・買ってしまいました。
Kindle ストアでは「上下合本版」が販売されており
文庫本 2 冊を購入するよりちょっとだけ価格がお得だったのと
1 回でダウンロードできる気安さから、こちらを購入しました。

中学校の教師である宮本 陽平は、娘と息子が独り立ちし、
奥さんの美代子さんとの 2 人暮らしがスタートしました。
結婚当初から、子どものいる暮らしにすっかり慣れてしまった陽平は
奥さんとの 2 人暮らしに正直戸惑いを覚えています。
そんなとき、陽平は見つけてしまったのです。
美代子が本に挟んで隠していた、記名済の離婚届を。

中学校で陽平は、S.C.C.(サバイバル・クッキング・クラブ)という同好会を主催しており
それとは別で料理教室にも通っています。
そして料理つながりでおもしろい友達が 2 人いて
彼らもそれぞれに、家族との関係に悩んでいるのでした。
また陽平が受け持ったクラスには、家庭で大変な問題を抱えた生徒がおり
陽平の友達の家には、なぜか料理教室の先生とその娘が転がり込んできて
登場人物それぞれが複雑に絡み合っていきます。

お話の全体を通して、人生いろいろなことがあるけれど、食べものって大事だ
とうメッセージが聞こえるお話です。
読み進めていくと、おいしそうな料理のレシピがたくさん出てきます。
特に、陽平の友人である康文の作る料理は、本格的だけど手早くできるものが多くて
酒のアテを作るときに是非参考にしたいと思うレシピばかりでした。
この本に出てきたレシピを全部まとめて、本にしてくれないかしら。
とりあえず暇なときに、自分でメモ帳にまとめてみます。


ファミレス【上下 合本版】 (角川文庫)

ファミレス【上下 合本版】 (角川文庫)

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
  • 発売日: 2016/05/25
  • メディア: Kindle版



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ざんねんないきもの事典 [活字中毒のトモ]


おもしろい!進化のふしぎ ざんねんないきもの事典

おもしろい!進化のふしぎ ざんねんないきもの事典



Amazon に薦められて購入しました。「図鑑・事典・年鑑」部門でベストセラーらしいですよ。

「一生懸命なのにどこかざんねんな生物」をまとめた事典だそうです。
常に蜜をなめていないと餓死してしまうハチドリや、
眠るとおぼれてしまうイルカ、0℃の海でも凍らないのに 3℃だと死んでしまうコオリウオ
などが紹介されています。

「ざんねんな」というよりは、進化の過程で「そうならざるを得なかった」
動物の習性や身体的特徴などが、
子どもでも分かりやすいようにイラストつきで書かれている本です。

だいたい 1 ページの広さに、動物の絵と、どの辺が残念なのかが書かれています。
動物ごとに 3 段階で「ざんねん度」が設定されていますが
そのランク付けは作者の独断と偏見によるものと思われるので
この度数はあまりあてになりません。

今まで知らなかった、動物の進化の過程がいろいろと分かったり
身体的特徴に驚いたり、楽しみながら読みました。
子どもの頃に読んだら、もっと熱中したかも。
Amazon のレビューを読むと「イラストが信用できない」と書かれていますが
個人的にはそんなことどうでもよくて、単純にうんちくを面白く、かつ分かりやすく知れた
くらいの印象でした。
小学生くらいの子に薦めると面白いと思います。



おもしろい!進化のふしぎ ざんねんないきもの事典

おもしろい!進化のふしぎ ざんねんないきもの事典

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 高橋書店
  • 発売日: 2016/05/21
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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若者たちに「住まい」を! [活字中毒のトモ]




確か、「貧困世代 社会の監獄に閉じ込められた若者たち」を読んだ時に
「とりあえず、住まいが提供されることが大事」みたいなことが書かれていて
なるほどな、と思ってこの本を買いました。そしていつものごとく放置していました。
細切れの時間に活字を追いかける目的で、最近ようやく本棚から引っ張り出しました。

岩波ブックレットなので、薄い本です。全部で 79 ページという薄さ。
ですが日本住宅会議という研究組織から出ているので、
なんというか・・・データがたくさん詰まっていて参考になる一方で
論文調の文章が読みにくい本でした。
4 つの章に分かれています。タイトルを読むと、どのような本であるのか分かりやすいです。

第 1 章: 若年層の住まいの全体像
第 2 章: 様々な人々が混ざり住む「シェア居住」
第 3 章: 若者の家族形成と住まいの国際比較
第 4 章: 若者の住宅問題をどう解決するか

まとめると、家に住むためのコストが、日本は高すぎるということです。
住宅制度が変わらなければ、若者は独り暮らしなんて贅沢なことはできなくなり
必要に迫られて他人とルームシェアをする人が増えるだろうということでした。
今となってはみんな分かっていそうなことですね。

ただ 1 点、海外との比較の章は、私が知らなかった情報が書かれていて
日本は他の国と比較すると、公共借家率が低くて、
住宅費の負担が大きいということが分かりました。
他の国はもっと、住宅に関する保護が手厚いようです。
イタリアやスペインなどは例外のようですが。

日本の住宅は、借りる時に敷金や礼金が必要であったり
単身者向けの補助が少なかったりで、
そもそも家を借りる時に「安くするには」を考えると
家賃が安いところを選ばざるを得ない感があります。
逆に、高額な家賃を払うゆとりのある人が、他の部分にお金を使いたいからということで
わざわざ安い家賃の家を借りるかというと、そういうイメージもありません。
住んでいる家が分かると、その人の暮らしぶりも分かってしまいそうです。

そしてそのような国で長年暮らしてきた私は
例えば娘が就職した後に「家賃がもったいないから友達とルームシェアをする」
と言ったなら「ああ・・・日本って本当にビンボーになったな」と思うでしょう。
私が若かったころは、家賃を浮かすために付き合っている彼氏と結婚しようとは思っても
他人とルームシェアをするという選択肢をとろうと思いませんでした。
今はもう、結婚なんて明らかに贅沢だし、なおかつ風雨をしのげる家を探すにも
独りではどうにもできない時代になったのですね。
そうであるならなおさら、独りでも賃貸住宅を借りれるように、家賃を下げてほしい
それができるのは民間ではなくて、やっぱり国だよな、と思いました。


若者たちに「住まい」を!―格差社会の住宅問題 (岩波ブックレット)

若者たちに「住まい」を!―格差社会の住宅問題 (岩波ブックレット)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2008/12/09
  • メディア: 単行本



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海外旅行熱、急上昇して急降下 つれづれノート(30) [活字中毒のトモ]




詩人の銀色 夏生さんが日常生活をつづったエッセイ。
2016 年 1 月 2 日から 2016 年 6 月 30 日までの出来事がつづられています。

この半年間は、海外旅行へ行きたい気持ちが高まったようで
ベトナムとやスリランカ、イタリアンアルプスなど、世界のあちこちを旅していらっしゃいます。
ですがいくつか行った後で、ツアー旅行は夏生さんに「向いていない」と実感し
申し込んでいた残りのツアーをキャンセルしてしまいました。
思い立ったら旅行を予約して、興味を失ったらキャンセルする。
こういう生活ができるのが、フリーランスで成功している方の醍醐味だと思います。

あと、前半部分では禁酒を始めて、かなり成功したようだったのに
後半まで読むと、いつの間にか酒が復活していました。
やっぱり、そうなりますよね、分かる分かる・・・と共感しながら読んだ 1 冊でした。

その他については、相変わらずスポーツクラブに通って
常連さんと仲良く運動していらして、
時折宮崎へ帰って持家の状態をチェック
追い出したはずの娘さんがしょっちゅう帰ってくるのに文句を言いながら
高校生の息子さんと穏やかに暮らす
しばらく前から続いているこの生活パターンが今回も続いていました。
変化が好きな夏生さんにしては、珍しい感じがします。
夏生さんは私より少し年上なので、
彼女の生活スタイルはなんとなく「年取るとこんな生活してみたいなあ」という指標になります。

ただ 1 点、断捨離だけは貫徹できないに 1 票です。

日記なので、空いた時間にぱらぱら、少しずつ読みました。
旅行について色々書かれているので、今度娘の受験につきそって旅に出るときまで取っておけば
良い旅の友になったかもしれませんが・・・読んでしまったので新しい本を探します。
Kindle Unlimited でいくつか借りていこうと思います。


海外旅行熱、急上昇して急降下 つれづれノート 30 (角川文庫)

海外旅行熱、急上昇して急降下 つれづれノート 30 (角川文庫)

  • 作者: 銀色 夏生
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2016/09/22
  • メディア: 文庫



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主婦スタイリストが教える! 必ずアカ抜ける 大人のおしゃれテクニック塾 [活字中毒のトモ]


主婦スタイリストが教える!  必ずアカ抜ける 大人のおしゃれテクニック塾 (美人時間ブック)

主婦スタイリストが教える! 必ずアカ抜ける 大人のおしゃれテクニック塾 (美人時間ブック)

  • 作者: 福田 栄華
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2015/10/16
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


新年あけましておめでとうございます。

この本の著者、福田 栄華さんが LAND'SEND で担当されている
プロはこう着る! 大人のコーディネート特集」が好きで、よく見ています。
手持ちの洋服も、こんなふうにコーディネートできるだろうか・・・という気持ちで
福田さんが書かれた本を読んでみることにしました。

読んでみると、おしゃれのセンサーを磨くには
雑誌を買ってトレンドを研究したり、
人気のおしゃれブロガーやインスタグラマーの着こなしをマメにチェックしたり
自撮りするなどして、自分のファッションを色々と研究・改造することが重要のようです。
上手におしゃれをするのに、近道はないってことですね。残念。

上手な人のまねをするのが良いみたいなので
ものぐさな私はやっぱり、コーディネート特集で紹介された洋服を丸ごと買って
ローテーションを作って着ていくのが丁度いい、という結論に達しました。

そしてまた、お正月休みの暇な間に、無駄に洋服を買いこんでいくことに・・・とほほ。
今年も洋服に苦労しそうな予感です。


主婦スタイリストが教える!  必ずアカ抜ける 大人のおしゃれテクニック塾 (美人時間ブック)

主婦スタイリストが教える! 必ずアカ抜ける 大人のおしゃれテクニック塾 (美人時間ブック)

  • 作者: 福田 栄華
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2015/10/16
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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写真でわかる! 家事の手間を9割減らせる部屋づくり [活字中毒のトモ]


写真でわかる!  家事の手間を9割減らせる部屋づくり

写真でわかる! 家事の手間を9割減らせる部屋づくり



年末だからといって、大して大掃除もしないのに、こういう本を読みたくなりました。
掃除する気持ちだけはあるってことか?(やれよ)

著者の肩書は「知的家事プロデューサー」。
この世の中、なんでも言ったもん勝ちなんでしょうかね。

読んでみると「家事が大変なのは、私じゃなくて部屋のせい」というコンセプト
とても耳に心地よい本でした。
片付けられないのは、私のせいじゃないんだ・・・と一瞬でも思ってしまった。
いや、私の場合明らかに、私が悪いんですけど。たぶん脳の中身がおかしいから。

「部屋に最適な流れをつくれば、家事がより無駄なく快適に行える」
という論理には非常に納得でした。
ただ、その流れをつくるためのプロセスやルール決めがやたらと面倒。
たくさんの計画表を作り、リストを作り、ルールを作って
会社のように色々な仕組みをつくらないと、部屋は綺麗にならないみたいです。
私個人の生活には、それらがないから、いつまでたっても部屋がきれいにならないんですね。
めっちゃ納得です。
ただ、本気で部屋をきれいにするためのルールやリストを作りたいかというと
・・・面倒だから作りたくないです。
つまり、私はあんまりきれいな部屋で過ごしたいという願望がないみたいです。
死なない程度に片づいていれば、問題なくね?
↑これがイカンのですよね。分かってます。

自分の部屋がごちゃごちゃしている原因がよく分かった本でした。
ですが計画性とか、ルールとか、仕組みとか考え続けるのは
仕事の間だけにしておきたいです。
家に帰ったら、行き当たりばったりでも問題ないよ。
というか、家にいる間は生産性とか計画性に関することを考えたくないのだ
ということがよく分かりました。

今年も本日で終わりですね。
皆様良いお年をお迎えください。


写真でわかる!  家事の手間を9割減らせる部屋づくり

写真でわかる! 家事の手間を9割減らせる部屋づくり

  • 作者: 本間 朝子
  • 出版社/メーカー: 青春出版社
  • 発売日: 2016/09/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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任侠病院 [活字中毒のトモ]


任侠病院 (中公文庫 こ)

任侠病院 (中公文庫 こ)



任侠シリーズ第 3 弾。「任侠書房」と「任侠学園」の続編です。

日村 誠司が代貸を務める阿岐本組は、所帯は小さいですが、
世の中からはみ出た若い者を抱えて、天下に恥じない任侠道を貫いてきました。
ところが最近、一部の地元民から暴力団追放の動きが起こり、めっきり肩身が狭くなりました。
そんな中、阿岐本組長の五厘下がりの兄弟分、永神が
またしても妙な組織の再建話を持ってきます。
出版社、学校ときて今度は・・・なんと病院の再建話でした。
調べてみると、この病院の背後には別のヤクザが絡んでいることが分かり
心配性の日村はまたしても、眩暈に耐えながら、
個性豊かな子分たちと、潰れかけた病院の建て直しに奔走することになりました。

病院の看護師たちの心をあっという間につかんだり、
暴力団追放の強化月間だということで、外出もままならない阿岐本組の組員に替わって
買い物に行ってくれる女性(正確にはなんと女子高生!)を見つけたリ
生まれついての女たらしである真吉の働きが光るお話だと思いました。
日村に言わせると「真吉が何もしなくても、周囲の女が真吉に惚れてしまう」
らしいのですが、真吉のしたことをよくよく読んでみると
看護師の誕生月の花を探してプレゼントしたり、
つけている名札を見て名前を覚えたリするなど、とてもマメな人です。
自分に興味を持ってくれない人より、興味のあるふりをしてくれる人の方が
たとえふりだったとしても、好感度が高いのは当たり前ですよね。

そして今回再建された駒繋(こまつぎ)病院のスタッフは、
皆さん本当はプロ意識の高い人ばかりで、
嫌がらせで大量の病人を送り込まれても、少ないスタッフを総動員して
黙々と治療にあたる姿は感動すら覚えました。
背後に絡んでいるヤクザを追い出すだけで、めでたく病院が再建できるとなると
ヤクザって何なんでしょうね?
まあ例によって阿岐本組が長いこと経営を続ける事業なんてないわけで
こういうお話にしないと、収拾がつかないのかもしれませんが。
阿岐本組長は今回のお話でも恰好よくて、病院のバックのヤクザと交渉するときの
貫禄のある話しっぷりが素敵でした。
本当に力のある人って、こういう感じなのかも。

続編が待ちきれませんが、出版社、学校、病院ときて
他にヤクザがやらなさそうな仕事って何かありますかね?
あったとしても、役所なんて絶対に首を突っ込めなさそうですし
NGO じゃインパクトが薄いです。
でも続編読みたいんだよなあ・・・今野さん頑張ってください!



任侠病院 任侠シリーズ

任侠病院 任侠シリーズ

  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2015/09/25
  • メディア: Kindle版



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任侠学園 [活字中毒のトモ]


任侠学園 (中公文庫)

任侠学園 (中公文庫)



任侠書房」の続編です。

任侠と人情を重んじる正統派のヤクザ、阿岐本組。
そんな組を率いる阿岐本雄蔵は、度胸も人望も申し分のない頼れる組長なのですが、
ひとつ欠点がありました。それは、ヤクザなのに文化的事業に何かと関わりたがることです。
前回は出版社でしたが、今回阿岐本が引き受けたのは、つぶれかかった私立高校の運営でした。
心配性の代貸、日村の心配の種がまた 1 つ増えたのでした。

日村は学校にどうもいい思い出がないようで、学校へ行くのをかなり渋っていますが、
阿岐本組長をはじめとする他の組員は、例によってウキウキしながら学校に関わろうとします。
実際に学校を訪れたところ、かなり荒れた学校で
割れた窓ガラスを修理したり、花壇を整備したり、落書きだらけの校舎を掃除するなど
ハード面をきれいにするところから、改革は進められます。

ヤクザがもくもくと花壇の整備をしたり、身体を張ってガラス割りの犯人を捕まえたり
なんだか想像よりも地味な作業をしてばかりというか、
一般人には手を出してはいけないのに、いざとなったら身体を張らないといけない
ヤクザって割に合わない職業(?)だと思いました。
日村のような暮らしより、一般人でいる方がよっぽど楽です。
なんでヤクザなんてやってるんでしょうね?
そろそろ足を洗ったらどうなのか?

でも足を洗ってしまったら、次のお話がなくなってしまうので
それは困る。というか、次のお話である「任侠病院」も
おもしろいお話なので、できればシリーズ化してずっと続編を書いていただきたいのです。
今までのスパンを見ると、続編が出るまでに 3~4 年あるようで
任侠病院」が出てからは 5 年ほど経過しています。
そろそろ続編出ないですかね?
すべてのお話を読みたい作品に、久しぶりに出会いました。


任侠学園 (中公文庫)

任侠学園 (中公文庫)

  • 作者: 今野 敏
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2012/01/21
  • メディア: 文庫



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